2013年5月に教室を寄贈したスワニビレッジを今年も訪問しましたが、ここは電気も水道もないため、教室には照明類の配線はありません。必要なのは、教室、机、椅子、黒板です。ただ黒板は壁に直接黒のペンキで色を塗り黒板として代用するので、とりあえず必要ではありません。
以前(2012年)私達に依頼のあった時、教室建設が難しければ、最低でも机と椅子を支援してほしいという事でした。なぜなら子供たちの学習状況は地べたに直接座り、そこにノートを置いて授業を受けているからです。そこで、現地に状況を確認に行きました。
地べたと言っても日本のように硬い土ではなく、砂漠の土でサラサラなので、ノートを置いても非常に不安定でした。しかし、わら小屋で壊れかけている教室をみれば、いくら机と椅子を支援しても、すぐにそれも風雨で壊れてしまうと思い、教室も支援することに決めました。ましてスワニは雨季には雨が多いエリアです。その教室の崩壊も時間の問題でした。
スーダンは、大きな市にはインダストリエリアがあり、車両などを含め、溶接を必要とするものの作業を行っています。机や椅子などは、専門店で販売されているのではなく特注の様です。ですから私達も、インダストリエリアにある工場に製作依頼しました。机と椅子の見本は家具店に置いているところもあります。
机と椅子の1ユニットには、低学年では4人で使い、高学年になると3人で使います。金額は1ユニット100ドル~130ドルほどです。結構高価な買い物です。机のふたの部分はフラットではなく、少し内側に傾斜をかけるのですが、それを逆向きに付けて納品してしまうほどのレベルですが、その様なときは、根気よく直してもらえるように話をつけなくてはなりません。一つ一つため息の出ることが多いです。
それでも、今年(2015年6月)も新しい教室(建物と机と椅子)を寄贈しました。
これまでの活動を通してわかったことは、自治体は現金がないので教育環境を整える行動をとれないという現実でした。私達の活動は来年も続けていく予定です。